いきなりですが、クイズ!
「アポラジェンダー」と聞いて、あなたはその意味、分かりますか?
答えはズバリ、、
「男性、女性、その中間の性のいずれにも属さないが、非常に強い、固有のジェンダー感覚を持つノンバイナリーなジェンダーの総称」のことです。
長いですね。。
私は、この言葉、全く知りませんでした。
というか、
maLuco
という状態でした。
「アポラジェンダー」だけではなく、ジェンダーに関する用語って、本当たっくさんあります。
もちろん全部覚える必要はないですが、色んな用語(ラベル、言葉)を知ることって、自分を深く理解するために役立ちます。
私もLGBTの用語を一回学んでたかったので、色んな用語をわかりやく学ぶことができる、「13歳から知っておきたいLGBT+」という本を読んでみました。
思ってたよりディープで面白かったので、LGBTの用語に興味ある人は、読んだら面白いハズ。
このページでは、「13歳から知っておきたいLGBT+」がどんな内容の本なのか、ご紹介します!
LGBT用語をしっかり学びたかったら、「13歳から知っておきたいLGBT+」はベストな本
「13歳から知っておきたいLGBT+」は、用語の説明はもちろん、その背景にある深い部分も教えてくれます。
具体的には、以下3つのことが、中心に書かれてます。
②生物学的性について
③ジェンダーについて、そして多様な用語(ラベル)について
これだけだと、何のこっちゃって感じですよね…
ということで、順番に見ていきましょう。
①LGBT用語の土台:多様性を理解する上で大事な「スペクトラム」について
まず、スペクトラム。
スペクトラムとは、こういったものです↓
グレーゾーンの「曖昧さ」を表現できる、とても便利な道具。
多様性を理解する上でも、こういった概念は欠かせません。
・アイデンティティって、生きてる間に変わることもあるよね
・一人一人、実は全然違うよね
といったことを、直感的に理解するのに役立ちます。
上の画像のものは、「線形スペクトラム」といいます。
線形のものだけでなく、他にも「円形」のものなど、スペクトラムには色々種類があります。
この本では、代表的なスペクトラムを、いくつも紹介してくれます。
②LGBT用語の土台:生物学的性について知ろう
この本読んで、結構ハッとしたのは、生物学的(身体的)な「性」について。
私は、生物学的な性については、「男」と「女」そして、「中間」の人がいる、くらいなザックリとした認識だったんですよね。
でも、その「中間」の人の中にだって、幅があるってことを、改めて気がつかされました。
生物学的性の2つの区分(男、女)には、
・ホルモン
・配偶子(精子、卵子)
・生殖に直接関連するものとして、外性器、内性器
・思春期に発達する特徴として、体毛、ヒゲ、筋肉と脂肪の比率、喉頭の大きさ、乳房
こういった基準があって、世の中には、例えば、この中の、一つが基準に合わない人だっているわけです。
私、生物学的な性って、単純に「身体の外面の部分」だけでしか、考えてなかったような気がするんです。
maLuco
で、こういった、社会が考える「男か女か」という概念に、完全一致しない人、つまりインターセックスの人って、約200人に1人いるとのこと。結構な割合ですよね。
そんな感じで、生物学的性は、単純なものじゃないってことを教えてくれます。
③LGBT用語の土台:ジェンダーについて、多様なラベル(用語)を知ろう
次は、ジェンダー。
さっきの生物学的性は身体の面で、こっちはいわゆる「心」の面とも言われてますよね。
でもジェンダーって、結構難しくないですか?
maLuco
著者のアシュリーさん曰く、ジェンダーの定義が難しいのは、ジェンダーという言葉が、文脈によって変わるから、とのこと。
簡単に言うと、、「自分はレズビアンです」みたいな、「自分は何者なのか」っていう個人の話のときに使うジェンダーもあれば、
「女は料理ができるべきだ」みたいな、社会的な文脈で使われるジェンダーもある、ということです。
ああ、だから混乱するのかと、納得。
ややこしいです。
信じられないくらいたくさなる、LGBT+用語
さてさて、それでは、前者の「自分は何者なのか」ってのを表現する用語。
これについて見ていきましょう。
この本の、一番肝ですよね。
本当にたくさんの用語が出てきて、ビックリします。
maLuco
どんな用語が載っているか、ちょっとだけピックアップしてみたいと思います。
シスジェンダー |
生まれた時に決められたジェンダーまたは生物学的性と、自己認識がぴったり一致していること |
バイジェンダー |
二つのジェンダーを有しているか、経験する人 |
マーベリック |
男性、女性という二次元論的ジェンダーとは完全に違う、自立したジェンダーを有している人 |
ノンバイナリー |
一つのアイデンティティであり、同時にジェンダー二元論にとらわれないジェンダー・アイデンティティの総称 |
ジェンダーフルイド |
変化するジェンダーを持っている人 |
ジェンダー・ニュートラル |
中立的なジェンダーを持っていること |
ニュートロワ |
自分のジェンダーが中立であるか、ジェンダーが存在しないと感じる人 |
アジェンダーまたはジェンダーレス |
ジェンダーがない、または、ジェンダーニュトラルに近い意味、またはジェンダーという概念そのものを否定するか、自分にとってはその概念が無意味だとするラベル |
パンセクシャル |
あらゆるジェンダー、もしくはすべてのジェンダーに魅力を感じる人 |
ポリセクシャル |
複数のジェンダーに魅力を感じる人 |
フルイド |
ある人が感じる魅力や指向が流動的(フルイド)であるとは、文字通り、それらが変化するという意味 |
などなど。
いかがですか、初めて聞いた言葉も、結構あったんじゃないでしょうか?
何だか意味が似てるものも多いし、やっぱりちょっと難しいですよね。
もちろん、一個一個すべてを理解する必要はありません。
ただ、一通り読んでいくと、
って感じられます。
って。
この本読んでいくと、目の前がフッと広がる、とても気持ちが良い感覚を味わえます。
巻末のLGBT+用語集がスゴい
ちなみにこの本、こんな感じで↑、巻末に「LGBT+用語集」が載ってます。良いです。
「13歳から知っておきたいLGBT+」を書いた人:アシュリー・マーデル
著者のアシュリー・マーデルは、実は、人気YouTuber。
チャンネル登録者50万人以上!
アシュリーは、「LGBTQIA+についての正しい知識を広めたい」という気持ちで、この本を書いたとのこと。
LGBT用語を学ぶことは、自分を見つめ直す、良いきっかけになる
この本には、こんな感じで↑、自分のことを書き込めるページが、いくつかあります。
書き出すことで、自分を見つめ直す、良いきっかけになりますよ。
実際、私もやってみて、色々考える機会になりました。
私は、自分のことを、女が好きな女、つまり「レズビアン」くらいの認識しか持ってませんでした。
でも今回、自分を冷静に見つめ直した時、ノンバイナリーの方が、フィットするかもなあぁとか考えました。
自分に寄り添う言葉との出会いって、単純に嬉しいものです。
なぜなら、自分に合う言葉が存在するってことは、「自分はありのままでいていい」って言われてる気がするから。
maLuco
ぜひ、あなたもこの本も読んで、自分と対話する時間を持ってみてください。
もしかしたら新しい自分と、出会えるかもしれません!