ゲイやレズビアンといった、セクシャルマイノリティーに生まれた私達にとって、「カミングアウト」というのは、避けては通れないもの。
太郎次郎社エディタスから発売された、著書「カミングアウト・レターズ」は、そんなLGBTなら一度は読んでおきたい本。
なぜなら、この本はあなたのカミングアウト観を、変えてしまう可能性があるからです。
「カミングアウト・レターズ」読むべき人は、こんな人
①わざわざ、そんなプライベートなこと言わなくても良くない?と思っている人
たまに、こういうこと言う人いますよね。
って。
でも、この本は教えてくれます。
恋愛話は、決してプライベートな話ではないということを。
②カミングアウトしたいけど、どうしても勇気が出ない人
カミングアウトは、誰だって緊張します。
それまで隠してきた本当の自分の姿を、相手に見せるのだから仕方ありません。
でもこの本を読むと、色々な人の、リアルなカミングアウト・ストーリーを知ることができるので、
それだけで、かなり勇気づけられます。
「仲間はたくさんいるんだ、大丈夫」
そんな風に、思えてくるんです。
③カミングアウトしたけど、その後の相手との関係がギクシャクしてる人
勇気を出してカミングアウトしたけど、上手くいかなかった。
もちろん全員が全員受け入れてくれるわけじゃないことは、分かるけど、
ツラい。悲しい。。
だけど、よくよく思い出してみましょう。
自分でさえ「自分がセクシャルマイノリティーだという事実」を受け入れるのに、時間かかりませんでしたか?
なので当然、カミングアウトを受け入れる方も、時間が必要な場合もあります。
知識がなく、誤解している人だって大勢います。
そんな時どうすればいいのか?
そういったことも、この本は教えてくれます。
「カミングアウト・レターズ」の詳細・あらすじ
タイトル | カミングアウト・レターズ |
編集者 | RYOJI+砂川秀樹 |
出版社 | 太郎次郎社エディタス |
著書「カミングアウト・レターズ」は、以下の構成で一冊になっています。
・カミングアウトストーリー2話
・同性愛者の子供を持つ親たちの、興味深い座談会
・編集者(RYOJI+砂川秀樹)による解説
日常生活の中で、他人のカミングアウト話をじっくりと聞ける機会は、そうそうありません。
しかも、この本はそれだけじゃなく、カミングアウトを受けた側の気持ちも同時に聞く事ができてしまう。
その部分だけでも、この本は読む価値アリ!
カミングアウトレターの内訳は、ゲイのカミングアウト7件、レズのカミングアウト2件。
それぞれの関係性においても、全部バラエティに富んでいます。
読んでいくうちに、
maLuco
って興奮したり、
maLuco
ってカミングアウト側の気持ちに共感したり。
私は、ぶっちゃけ読みながら何度も泣いてしまった。。
そのくらいリアルで、胸が熱くなってしまいます。
手紙以外の部分も、読み応えバツグン
それから、親たちの座談会。
これに参加してる親達は、基本的に子供がLGBTだって受け入れてる人達ばかりなのですが、中にはまだ、受け入れられていない親もいて、、
色んな親がいるよな〜って思います。
でも私は個人的には、理解ある親の「理解度」にビックリしました。
こんなにサポートしてくれる親がいるんだな…と。
それから、編集者による解説も、読み応えバツグンです。
解説だけでも、本当面白い!
「カミングアウト・レターズ」は、押し付けがましくない
「カミングアウトすべきだ!」
「ゲイならレズなら、カミングアウトしなければならない!」
この本は、決して、そんな風には迫ってきません。
優しく、色んな話を聞かせてくれる、そんな雰囲気です。
しかも、カミングアウトをする前のチェックポイントまで教えてくれたりします。
例えば、
・カミングアウトは一度しただけでは終わらない
などなど。
ふむふむって頷きながら、読めます。
「カミングアウト・レターズ」を読んだら、カミングアウト観が変わる
カミングアウトは、大切な人との絆を結び直す行為であり、自分自身を受けとめるためのプロセス。
「カミングアウト・レターズ」を読み終えると、あなたも大切な人にカミングアウトしたくなるかもしれません。
実は、私も、近日中に両親にカミングアウトする予定。
この本を読んで背中を押された感、否めません。
そして、カミングアウトが上手くいかなかったら、この本を両親に渡してこようと思ってます。
【追記】
両親へのカミングアウト、無事に上手くいきました。