基本的に、世の中で出版されてる多くの漫画は、異性愛ベース。
でも、もちろん、そうではない作品も!
今回紹介する漫画「羣青」は、ド直球で、レズビアン漫画です。
上中下の3冊からなる、この作品は、胸をヒリヒリさせてくれる秀作。
maLuco
このページでは、なぜ私がこのレズビアン漫画をオススメするのか、ご紹介します。
著者がレズビアンだからこそ、リアルで迫力ある漫画
「羣青」は、もともと漫画雑誌「モーニング2」「月間IKKI」で連載されていました。
著者の、中村珍さんご本人は、レズビアン。
(最初名前からして、勝手に男性なのかな?って想像していました…)
この作品と、一言で表すと、「鋭い」
これほどまでに、心に迫ってくるレズビアン漫画、他にはないのでは。
読んでいくうちに、激しく感情を揺さぶられること、間違いありません。
読者がレズビアンであれば、尚更です。
そして、一度でも異性愛者(ノンケ)の女性に恋したことがある女性なら、もう痛いくらい共感できる部分いっぱいあるはず。
それから、このレズビアン漫画、一冊一冊が分厚い。読み応え、抜群です。
ページ数多いのですが、それをめくる手は止まらず、グイグイ惹き込まれちゃいます。
レズビアン云々抜きにしても秀逸な漫画
「羣青」は、同性愛者の女性・智代美と、異性愛者の女性・草子の物語。
智代美はお金持ちで、美貌にも恵まれ、愛してくれる彼女もいた。
だけど、草子と再会することで、人生は大きく変わっていきます。
草子は、「日頃の行いと、人生全体の幸、不幸は、基本的に無関係」と結論を出している、女性。
ここまでの結論を出した、彼女のそれまでの人生は壮絶なもの。
そんな草子のために、智代美が人を殺してしまうところから、ストーリーは展開していきます。
はっきり言ってなかなか重いです、ヘビーです。
でも、現実的じゃなさそうで、現実的というか。。
人間の、触れたくないような深い深い部分にまで掘り下げられていきます。
読んでて、登場人物の感情の揺れも、バシバシと、ダイレクトに伝わってくる。
といっても、終始重い感じではなく、コミカルな要素も散りばめられてるから、非常にバランス感覚が優れてるんですよね。
愛とは?
人生とは?
そして、「理解」とは?
ただの恋愛漫画以上のレズビアン漫画を読みたい方は、ぜひ読んでみてください。
生ぬるくないレズビアン漫画を読みたいなら、超オススメ
最後に、印象的だったセリフを。
智代美が、子だくさんの兄から「レズって…どんな感じ?」と聞かれた時に、返した答え。
「自分の奥さんに、生涯一度も中出しできない人生が、約束されてる旦那さんって感じかな…。兄ちゃんが全うする人生とは、全く似てない人生の話だから。」
そして、もう1つ、まったく別の場面での会話。
智代美「あーしも、好きな女のコ、両手で抱き締めながらしてみたい…。」
草子「両腕じゃなくても、私はあんたが、私のこと大事そうに抱いてくれた時の感じは、とても嫌いじゃないわ…。」
生ぬるくない、リアルで、痺れさせてくれる「レズビアン漫画」を探している人には、「羣青」をオススメします!