行政書士の相続実務を勉強する方法【6つの講座を比較してみた】

行政書士 相続 実務

お悩み

近々、行政書士として開業する予定。
これからは高齢化社会だし、扱うジャンルは「相続」をメインに考えている。
でも、実務は未経験…
事前に勉強しておきたいんだけど、どうやって勉強すればいいだろう?

そんな風に悩んでいませんか?

相続実務を勉強する方法としては、書籍や講座があります。
しかし、しっかり学んでいくには、講座がおすすめです。
やはり書籍だけでは、どうしても分かりづらい部分があるからです。

ということで、本記事では相続実務が学べる講座6つを比較してみました。

この記事を書いている私は、行政書士として相続業務を1年半やった経験があります。
なので、どんなことを教えてもらえる講座が良いのか、よくわかります。

ということで、ぜひ選ぶ際の参考にしてくださいね。

maLuco

この記事を読み終わる頃には、どの講座を利用すべきかわかるはず!

行政書士が相続に関してできることは?

相続に関して行政書士ができることは、意外とたくさんありますが、メインとなるのは以下の3つです。

  • 相続手続き
  • 遺産分割協議書作成
  • 公正証書遺言作成サポート

あとは、成年後見業務とかもありますね。
また今後、社会の仕組みが変われば、新たな業務が増えていく可能性もあります。

今回は、上記3つの業務を、ザッと確認していきましょう。

相続手続き

行政書士 実務 相続手続き

まずは、相続手続き。

相続が発生すると、預貯金の名義変更などの手続きが必要になってきます。

その手続きを、行政書士は代行できます。

相続手続きって、想像以上に面倒なんですよね。
私も、この手続き業務はたくさんやりましたが、正直あまり好きじゃなかったです…笑

集める資料が多いし、細かい部分まで注意を払って作業をする必要があるし、作業自体がとても地味です。
しかし面倒だからこそ、代行してもらいたい人も結構います。

ちょっと作業は煩わしいですが、やり方さえわかってしまえば、難しくはない業務です。
とはいえ最初から自力でやるとなると分からないことだらけで、あわあわとパニックを起こしかねません。私だったら不安すぎるので、そんな状態ではやりたくない…笑

遺産分割協議書作成

行政書士 実務 遺産分割協議書

そして、遺産分割協議書作成ですね。

これは戸籍等を集めて相続関係図をつくり、相続財産を確認したうえで、お客様の望む財産分割方法に沿って書類を作成して行きます。

書類の書き方は細かいところまで決まりがあります。
なので、結構骨が折れます。

そして相続関係図を作るのも、意外と大変だったりします。。

まず相続人が他にいないかどうかを確かめるために、戸籍などを集めていくわけですが、わりと手間がかかるんですよね…

もちろんスッと戸籍が揃う人もいるのですが、引っ越しが多い場合や、何度も結婚されてる方などは、一人あたり10部以上取得するなんてこともザラにあります。

また、そもそも昔の戸籍は読み解くのが難しいです。
戸籍の情報の掲載のされ方が違ったり、そもそも昔の文字が読めなかったりします笑

初めてやった時は「え、何この文字、読めないんだけど…もはやコレは謎解きなんじゃないか…」ってなりました。

私の場合は、優しく教えてくれる先輩が周りにいたので、何とか乗り切れましたが、もし最初から一人でやってたらと思うと、冷や汗です…

公正証書遺言作成サポート

行政書士 実務 公正証書遺言

それから、公正証書遺言作成サポートも行政書士ができる仕事。

これ勘違いしてる人が結構いると思いますが、公正証書遺言を作成するのは「公証人」です。
行政書士は、それのサポートをするという役回り。

遺言書の文案を作成したり、公証役場と打ち合わせをしたりします。
お客様と公証人の間をつなぐわけですが、考え方が異なる両者の板挟みになってしまうことも…(経験談)

ちなみに、さきほどの相続手続き、遺産分割協議書作成は、相続発生後の業務になりますが、こちらは、相続発生前の業務になりますね。

もちろん例に漏れず、公正証書遺言作成サポート業務も、事前に学んでおくべきことは多々あります。

講座で相続実務を勉強する、メリットとデメリット

さて、ということで個人で開業する場合には、なるべく誰かに教わっておくことをお勧めします。冒頭でも書いた通り、書籍で学ぶより実務講座といったものを利用したほうがいいでしょう。

しかし、デメリットもあります。

それは、

デメリット

  • お金がかかる

という点ですね。

講座によって金額は異なりますが、数万円〜数十万円はかかります。

しかし開業して集客できれば、すぐにペイできる金額です。
ただその辺りは、資金がどれくらいあるかによるので、そこはお財布と相談してくださいね。

逆に、講座を利用するメリットはというと、

メリット

  • 実際に実務を行っている行政書士が目の前で、もしくは画面越しに教えてくれる
  • 書籍には載せられないような裏話をしてくれる可能性がある
  • 分からないことを質問できる

現役行政書士が講師の場合は、最新の状況もリアルタイムでキャッチできます(市場の話など)

そしてやっぱりテキストを見て学ぶより、口頭で説明された方が圧倒的に分かりやすいですよね。その分、勉強時間も圧縮できます。

相続実務を学べる講座、6つを比較

では、行政書士の相続実務を勉強できる6つの講座を比較していきましょう。

一覧表を作ってみたので、まずはざっと見てみてください

講座名 講義の
回数・時間
料金(税込)
伊藤塾 遺言・相続業務論(実務編) 12時間 42,000円
黒田塾 相続実務・完成講座 24回/約48時間 298,000円
アガルート 行政書士 実務講座/開業講座
(他の分野の講座も含む)
約16時間
(相続は4時間)
54,780円
資格スクエア どんと来い!相続業務セミナー 1回 13,200円
資格スクエア どんと来い!後見業務セミナー 1回 9,240円
資格スクエア どんと来い!戸籍セミナー 1回 13,200円
TAC 行政書士 実務講座
(他の分野の講座も含む)
8回
(相続は1回)
87,000円
行政書士実務研修センター 相続・戸籍取得の実務:前編
相続・戸籍取得の実務:後編
相続・遺産分割協議書作成の実務:前編
相続・遺産分割協議書作成の実務:後編
公正証書遺言作成の実務:前編
公正証書遺言作成の実務:後編
(他の分野の講座も含む)
148,500円
※表がすべて表示されていない場合、右にスクロールできます。

いろいろな講座がありますね。

では、1つずつ詳細を見ていきましょう。

伊藤塾

行政書士 相続 伊藤塾

講座名 回数・時間 料金
(税込)
遺言・相続業務論(実務編) 12時間 42,000円

まずは、伊藤塾です。

伊藤塾は、いろんなジャンルの業務を横断的に学べるようなパック講座が、メインとして提供されています(7ヶ月かけて学んでいくコース。268,000円。詳しくはこちら

しかしすでに相続をやるって決めているような場合は、「遺言・相続業務論(実務編)」だけといった感じで、単品でも受講可能なんですね。

この相続の講座では、

  • お客様からの相続に関するご相談への対応
  • 各種財産の名義変更を中心とする「遺産整理業務」
  • 遺言書の作成をサポートする「遺言書作成業務」

といったことが学べます。

担当は、新井 勇輝先生。

料金は、12時間で、42,000円と、わりと良心的。

実務講座をさらに詳しく

黒田塾

行政書士 相続 黒田塾

講座名 回数・時間 料金(税込)
相続実務・完成講座 24回/約48時間 298,000円

続いては、黒田塾です。

黒田塾とは、行政書士の黒田広史先生が個人的に運営されている講座。

個人の塾とか、ちょっと不安という方もいるかもしれませんが、この黒田塾は、相続専門研修会として11年間で、550名の修了生を出されてきたという、規模の大きな塾なので、わりと安心かと。

講座の内容は以下の通り。

  • 遺言実務講座(全11回)
  • 相続実務講座(全13回)

1回の講義は1時間半~2時間半くらいとのこと。

受講料は298,000円と高いですが、講座の内容をじっくり見てみると、かなり細かい部分まで教わることができるので、相応の価値があるんじゃないかなと私は思いました。

ということで私だったら、先ほどの伊藤塾かこの黒田塾を選びます。

ただ黒田塾は、募集人数が決まっているので、現在申し込みができるかは不明。

実務講座をさらに詳しく

アガルート

行政書士 相続 アガルート

講座名 回数・時間 料金(税込)
行政書士 実務講座/開業講座 約16時間
(相続は4時間)
54,780円

続いては、アガルート

アガルートの実務講座は、相続だけではなく、他の分野の講座も含まれたパックでしか受講できません。

行政書士 相続 アガルート カリキュラム

なので相続しか考えてないという場合、ちょっと勿体ないかなと。
一方で、相続以外の分野も実は気になっているという場合には、おすすめ。

相続に関する講座の内容は、

  • 相続・遺言関係(2時間程度)
  • 後見・終活関係(2時間程度)

となってます。

担当されている東 優先生は、個人でもセミナーをやられてる方。

実務講座をさらに詳しく

資格スクエア

行政書士 相続 資格スクエア

講座名 回数・時間 料金(税込)
どんと来い!相続業務セミナー 1回 13,200円
どんと来い!後見業務セミナー 1回 9,240円
どんと来い!戸籍セミナー 1回 13,200円

続いては、資格スクエアです。

資格スクエアは、単発で講座を見ることができます。
ただ一回分の講座でこの金額なので、伊藤塾とかと比較するとちょっと割高かも。

とはいえ、一回でまとめてインプットしたいという場合には使えますね。

セミナーの内容は以下の通り、

どんと来い!相続業務セミナー

  • 行政書士としての遺言・相続業務に求められていること
  • 公正証書遺言原案作成業務
  • 相続手続き
  • 相続人関係図作成業務について
  • 財産目録作成・遺産分割協議書作成業務について
  • 金融機関等の払戻し手続き
  • 遺言執行
  • まとめ 遺言・相続業務に取り組むポイントとその魅力

担当講師は、中道 基樹先生。

どんと来い!後見業務セミナー

  • はじめに 成年後見とは
  • 成年後見業界の実情
  • 法定後見について
  • 相談・申し立て・後見業務
  • 任意後見について
  • 任意後見の仕組・業務
  • まとめ
  • 行政書士としての成年後見への関わり方

担当講師は、中道 基樹先生。

どんと来い!戸籍セミナー

  • 相続業務の流れについて
  • 相続業務の基本調査事項と戸籍調査の関係
  • 戸籍調査の具体例~現行法を中心として
  • 戸籍申請時の注意事項ほか
  • 相続業務の応用知識?
  • 相続にまつわる各種申立手続
  • 会社法務と相続

担当講師は、水谷 英東先生。

実務講座をさらに詳しく

TAC

行政書士 相続 TAC

講座名 回数・時間 料金(税込)
行政書士 実務講座
(他の分野の講座も含む)
8回
(相続は1回)
87,000円

続いては、資格学校として有名なTAC

TACも実務講座を出しています。
しかしアガルートと同じで、パックでのみ受講可能なんですね。

行政書士 相続 TAC カリキュラム

相続は1回分しかないので、ちょっと物足りなく感じるかも。

実務講座をさらに詳しく

行政書士実務研修センター

行政書士 相続 実務研修センター

講座名 回数・時間 料金(税込)
相続・戸籍取得の実務:前編
相続・戸籍取得の実務:後編
相続・遺産分割協議書作成の実務:前編
相続・遺産分割協議書作成の実務:後編
公正証書遺言作成の実務:前編
公正証書遺言作成の実務:後編
(他の分野の講座も含む)
148,500円

最後は、行政書士実務研修センター

行政書士実務研修センターでは、

  • 戸籍取得
  • 遺産分割協議書作成
  • 公正証書遺言作成

といったことが学べます。

元々は科目別でも講座を購入できたようですが、現在はパックでのみ販売(148,500円)とのこと。

実務講座をさらに詳しく

まとめ

はい、ということで以上、行政書士の相続実務の勉強方法について書いてきました。

どんなジャンルの業務でも同じですが、相続業務は特に、お客様の人生において、非常に重要な意味を持つ場面での業務となります。

その分しっかり業務を引き受けないといけません。

なので、可能なかぎり先人のノウハウを学んでから行うべきです。

そして何よりあなた自身も、十分なインプットなしに実務をやるとなると、大変な思いをされるはずなので、それを回避するためにも、ぜひ今回紹介したような講座を受けてみてくださいね。