私は2019年の春ごろから、英語の学習をスタートしました。
33歳。学生以来の、久々の勉強です。
学習をはじめて数ヶ月たった頃でしょうか。
「英語は1000時間くらいやらないとダメ」という話を、どこかで耳にしました。
あまりの大変そうな響きに、一時はスルー。しかし、その後もコツコツ学習を進めていくと、たしかに英語は大人になってからでも伸びる。となると、1000時間やったら、いけるところまでいけるんじゃないか。そんなふうに思うように。
ということで、私は決めました。
1000時間、実際にやってみよう!と。
しっかり時間を測って、効果もチェックしていきます。
- 1000時間やれば、いったいどれくらい伸びるのか?
- はたして、どんな勉強方法が効果的なのか?
私と同じく英語学習者の役に立つよう、気づいたことなど、なるべく記録していきます。
しかしゴールまでの期間も、1ヶ月に一回進捗状況を更新しています。
目次
- そもそも1000時間の根拠は?
- ゴール設定と現状の確認
- 1000時間どうやって勉強していくか?(方法)
- 1000時間達成までの、1ヶ月ごとの英語勉強ログ
・これまでの経験を踏まえる
・ザックリとした1000時間の道筋
・1ヶ月目の振り返り(2020年1月)
・2ヶ月目の振り返り(2020年2月)
・3ヶ月目の振り返り(2020年3月)
・4ヶ月目の振り返り(2020年4月)
・5ヶ月目の振り返り(2020年5月)
・6ヶ月目の振り返り(2020年6月)
・7ヶ月目の振り返り(2020年7月)
・8ヶ月目の振り返り(2020年8月)
・9ヶ月目の振り返り(2020年9月)
・10ヶ月目の振り返り(2020年10月)
・11ヶ月目の振り返り(2020年11月)
・12ヶ月目の振り返り(2020年12月)
・13ヶ月目の振り返り(2021年1月)
そもそも1000時間の根拠は?
まず、そもそもなぜ「1000時間」なのでしょうか?
実はこれ、けっこうザックリな計算で出てる数字です。
具体的には、以下の通り。
- 英語を習得するには、2200時間は必要
- しかし、学生時代に1200時間くらいはもうやってる
- じゃあ残りは、1000時間だ!
なかなかザックリですね笑
2200時間はどこからきてる?
気になるのは、2200時間という数字。
これは、アメリカ国務省の外交官養成機関である「Foreign Service Institute」が、「アメリカ人が、日本語を習得するには2200時間くらい必要ですよ」と言っているのを参考にしています。
これを受けて、日本人が英語を習得するのも、同じく2200時間くらいだろうと。
学生時代の1200時間
また、学生時代の1200時間は、もっとアバウトな数字です。これは実際、人によって異なると思うので、気になる人は計算し直してみましょう。
私の場合は、計算してみると1600時間くらいでした。
中学 | 266時間 |
高校 | 361時間 |
中学・高校の塾(週2×1時間) | 600時間 |
予備校(1日1時間) | 300時間 |
大学 | 100時間 |
合計 | 1627時間 |
正確にはわからない部分が多いので、これまたザックリです。
私が1000時間やる理由
英語学習は、終わりがない旅とも言われています。
そんななか、1000時間という目印があると、とりあえずのゴールが可視化されますよね。ゴールが見えるようになると、「いっちょやってみるか…!」という気になります。
ということで、たとえザックリな数字であろうとも、「1000時間学習」を意識してやってみようと思いました。
あとは、やはり「量をこなす」ことが、とにかく大事だと思うからです。
冒頭でも述べた通り、私は2019年の春ごろから、英語の勉強をチョコチョコとやり始めていました。
どんな勉強方法がベストかまだ分かっていなかったので、
- オンライン英会話
- 英語日記
- ディクテーション
- 音読
- 単語アプリ
- 洋書(本、音声)
- 海外ドラマ
- 瞬間英作文
などなど、色々とやってみました。
なかでもオンライン英会話と、ディクテーションが効いて、TOEICスコアでいうと、700点レベルから、900点まで伸ばすことができました(詳しくは→TOIEC700点レベルから900点を取るまでの、2つの勉強方法とコツ)
なので、大人になってからでも、コツコツ続ければ、英語って伸びるんだなということは実感しました。しかし理想のレベルまでいくには、もっともっと「量」が必要だなとも思ったんです。
だからこそ、1000時間やるという、量をしっかりこなすコンセプトに惹かれました。
ゴール設定と現状の確認
さて、実験を始めましょう。
まずは以下2つが必要です。
- 現状の確認
- ゴール設定
これらを定量化するため、今回はアルク社のスピーキングテスト「TSST」を利用することにしました。
現状の確認:TSSTのレベル5

2020/1/16にTSSTを受験し、結果はレベル5でした。
これは、どれくらいのレベルかというと、
- 簡単な会話ならできる
- でもたくさん話すとミスるよね
- 外国人の英語に慣れてる人なら聞き取ってくれるけど、そうじゃない人はキツいよね
というレベルです。
ゴール設定:TSSTのレベル9
私が最終的に1000時間後に、目指すのはレベル9(TSSTのマックスレベル)です。
- 身近な話題だけじゃなく、社会問題なども語れる
- 話の構成、文法や語彙も、問題なし
- 外国人の英語に慣れてない人とでも、コミュニケーションばっちり
レベル9は、こんな感じで相当高いレベルになります。おそらく、何も工夫しないでやったら、例え1000時間やっても無理だと思います。
でも、「質の高いトレーニング」を積み重ねていけたら、届く可能性が0ゼロではないんじゃないかなと。
1000時間どうやって勉強していくか?(方法)
では、ゴールにたどり着くために、どうやって勉強していくか?
つまり、どうやって、レベル5とレベル9のギャップを埋めていくのか。
これに、答えはありません。
とにかく試行錯誤していくしかないと思っています。

これまでの経験を踏まえる
私は会話力をつけたいので、4技能の中でも「リスニング」と「スピーキング」を主に伸ばしたいと考えています。
そこで素直に考えれば、オンライン英会話などを利用して、とにかく英会話を実践していくことになりますよね。
以前はそう考えて、毎日オンライン英会話を受けていました。しかし、オンライン英会話をひたすらやることは、効果アリだけど、効率がいいかと言われるとそうとは思えなかったんですよね。何かが足りていない、いずれ尽きてしまいそうな感覚。
つまり、インプットが足りていませんでした。そこから改めて、勉強方法を一回ちゃんとインプットした方がいいなと思い、英語学習に関する本をたくさん読んでみました。

結果、インプットはアウトプットよりもずっと重要ということがわかりました。
ザックリとした1000時間の道筋
ということで、1000時間は以下の段階を踏んで進めます。
- 1年目:インプットがメイン
- 2年目:アウトプットがメイン
細かい部分は、実際にやりながら。
まだ分からないことも多いので。
とりあえずは、著書「英語上達完全マップ」を参考に、いろんなメニューをバランスよくこなしていくスタイルでやっていく予定。

継続について
1000時間やり切るとなると、とにかく「継続」させないといけません。
勉強方法を最適化するというのと同時に、いかに続けていくかということも考えないとですよね。
そこに関しては、とりあえずは以下3つを意識してやってみます。
- Twitterで、毎日勉強内容と時間をツイート
- 90分できなかったとしても、「毎日」必ずやる
- 可能な限り楽しめるようにする(ゲーム要素があるものや、趣味に関するものを積極的に利用)
1000時間達成までの、1ヶ月ごとの英語勉強ログ
前置きが長くなりました。
ここからは、1ヶ月ごとの振り返りです。
ちなみに1日ごとの記録は、Twitterアカウント@english1000hにて更新しています。
1ヶ月目の振り返り(2020年1月)
継続できた一番の理由は、「Twitterでの毎日報告」だと思います。やはり、途中でやめたらハズかしい…という環境を作ることが大事かなと。ちなみに、最初は以前から使っていたアカウントでやっていたのですが、ちょっと投稿しづらく感じたので、途中から新しく英語学習アカウントを作って使うようにしました。
勉強時間 | 42時間44分 |
1000時間まで残り | 957時間16分 |
2ヶ月目の振り返り(2020年2月)
勉強時間 | 38時間30分 |
これまでの合計 | 82時間55分 |
1000時間まで残り | 917時間5分 |
でも徐々に、パズルのように感じてきて楽しくなりました。ただ正直、受験生以外はここまでやらなくてイイ気がします。筋トレ的には使えるかんじ。
ちゃんと設問が用意されてるので、真剣に読まざるをえず、わりとガッツリ精読やれます。
3ヶ月目の振り返り(2020年3月)
勉強時間 | 36時間37分 |
これまでの合計 | 117時間54分 |
1000時間まで残り | 882時間6分 |
あとWonderという小説も読んだのですが、これは思いっきりハマリました(たぶん、読みながら5回は泣いた…)おすすめです。
4ヶ月目の振り返り(2020年4月)
勉強時間 | 33時間37分 |
これまでの合計 | 152時間24分 |
1000時間まで残り | 847時間36分 |
月末からは、「Everything Leads to You」という小説を読み始めてます。
5ヶ月目の振り返り(2020年5月)
勉強時間 | 25時間46分 |
これまでの合計 | 178時間27分 |
1000時間まで残り | 821時間33分 |
どんなふうに悩みが出たかというと、「アウトプットもそろそろ、ちゃんとやらなきゃな」と考え始めたんですね。そもそも1年目はインプット重視でOKと考えてたのですが、やはりある程度はアウトプットも回さないと、脳の回路がクリアになっていかない感じがしたんです。なので、以下のメニューでやっていこうと考えてました。
- 日本語で話す内容を考える(箇条書きでOK)【概念化】
- 英語で文章を作る【文章化】
- 添削を受けて修正
- 音読で練習する【音声化】
- オンライン英会話で練習する
アウトプットにおける3つの要素、「概念化」「文章化」「音声化」これらすべてを一気にやろうとしました。
しかし、この「概念化」「文章化」、とくに①と②が思ったよりハードル高く、面倒に感じてしまい…。なかなかスムーズに進みませんでした。そこから「ん〜どうしようかな、方法変えようかな」とか迷ってるうちに、一ヶ月が終わってしまいました…。
つまり、今振り返ると「欲張りすぎた」ということです。いろんなものを一気に鍛えようとして欲張りすぎた結果、ハードルが上がりすぎてしまいました。シンプルに、自分の考えを素材にしてトレーニングしていきたいなと思ったんですけどね…ちょっとまだ難易度が高かったようです。
6ヶ月目の振り返り(2020年6月)
勉強時間 | 21時間19分 |
これまでの合計 | 198時間35分 |
1000時間まで残り | 801時間25分 |
- 語るトピックを決める(自分が興味あるもの)
- 英語で誰かが語ってるYouTube動画をリストアップ
- 一通りリスニング
- ディクテーション
- 音読で徹底的に真似る(自分の声も録音して、ネイティブと比べて何が違うのか研究。余裕があればアレンジ)
- 週1回、オンライン英会話でアウトプット
メジャーな洋書は、結構アップされてます。とはいえ、すべての作品の音声があるわけではないので、マイナーな洋書は、オーディオブックで探しましょう。お金はかかりますが、ミスもなく綺麗な音声をゲットできます(ちなみにAmazonのaudibleなら、一冊無料で手に入ります)
7ヶ月目の振り返り(2020年7月)
勉強時間 | 30時間02分 |
これまでの合計 | 229時間55分 |
1000時間まで残り | 770時間05分 |
先月書いたとおり、とりあえずは難易度を落として、市販の易しめな教材を使うことにしました。詳しい方法はまだ手探りな部分もありますが、とりあえずは仮決めした方法でうまく回り始めた感じ。あと、「素材を浮気せずに、まずは1つに決めてやる」ってのが大事だなと思いました(どれを使おうと考える時間が削れるから)
8ヶ月目の振り返り(2020年8月)
勉強時間 | 32時間39分 |
これまでの合計 | 261時間17分 |
1000時間まで残り | 738時間43分 |
9ヶ月目の振り返り(2020年9月)
勉強時間 | 31時間11分 |
これまでの合計 | 295時間16分 |
1000時間まで残り | 704時間44分 |
10ヶ月目の振り返り(2020年10月)
勉強時間 | 37時間30分 |
これまでの合計 | 332時間13分 |
1000時間まで残り | 667時間47分 |
ちなみに、先月までは海外ドラマでの勉強方法は、ほぼサボってるような感覚でしたが、今月は考えが改まりました。というのも、自分の発音に海外ドラマ視聴が役立っている気がしたんです。自分の発音を録音して聞いてみたら、なんと最近見ていた「ブレイキングバッド」のある登場人物の喋り方にちょっと似ていたんです。無意識のうちに真似していたのかなと。結果、英語のリズムみたいのが上手くなってたんですよね。
つまり、英語をたくさん聴きまくるというシンプルな行為であったとしても、自分の英語上達に繋がるのだなと。まあ効率が良いとは言えないですが。しかし、心から楽しめる勉強方法でもあるので、これからも臆せず積極的に利用していこうと思います。
11ヶ月目の振り返り(2020年11月)
勉強時間 | 31時間10分 |
これまでの合計 | 363時間14分 |
1000時間まで残り | 636時間46分 |
理想が100だとすると、今はまだ15くらいの完成度な手応えですが、以前よりは、喉から発声できるようになってきていると思います(「喉を開く?え?どうやるの?まったく意味がわからない…」という状況からスタートしたことを考えると、だいぶ前に進んだなと)
しかしながら、英語の発声って上達を測る術がないですよね。やっぱり人に見てもらうしかないんですかね。ちょっと前には、オンライン英会話利用して日本人の先生に見てもらおうかなとも思いましが、けっきょく億劫になっていまいやらずにいます…(んーいずれやるかも)
↑こんな感じで20個くらいのメニューをリストアップして、それぞれの効果を比較して決めました。英語学習の方法って本当たくさんあって、全部やってみたくなりますが、きっとそれではダメなんですよね。全部やろうとすると、すべてが中途半端に…。ということで、メニューはできるだけ絞って集中的にやっていこうと思います。
12ヶ月目の振り返り(2020年12月)
②1日100分の内訳:インプットが1時間。発音練習が45分くらい。
②1日100分以上勉強できたのは、31日中9日のみ…全然ダメ。
before
12月頭に音声入力したもの。黄色マーカー部分が、siriに聞き取ってもらえなかったところ。
after
12月末に音声入力したもの。3回目は、95%くらいまでいけた。
ただ録音するごとに聞き取ってもらえる部分がちょっと変わるので、まだ全然安定していない。
勉強時間 | 41時間11分 |
これまでの合計 | 402時間21分 |
1000時間まで残り | 597時間39分 |
あと「英語字幕でいきなり観る」ってのが、最近まったく苦痛じゃなくなってきたなと感じました。もちろん知らない単語はボロボロ出てくるのですが、それもあまり気にならないというか。海外ドラマの字幕視聴は、「映像つきの多読」という感じで、英語がジュワジュワ染みいってきます。もちろん効果を最大にするには、ただ見ているだけではダメですが、、、一度にたくさんのことはできないので、とりあえず今は、ひたすら見続けます。どんどん量をこなしていきたい。
13ヶ月目の振り返り(2021年1月)
②1日100分の内訳:インプットが1時間。発音練習が45分くらい。
②1日100分以上勉強できたのは、31日中25日!けっこう頑張れた。ただ発音練習にかける時間が少なくなってしまったので、それは反省して次回に活かします。
before
after
勉強時間 | 67時間45分 |
これまでの合計 | 470時間7分 |
1000時間まで残り | 529時間53分 |
とはいえ、英語に触れる時間が増えたのは喜ばしいこと。
なぜ増やせたかというと、
・決まった時間(ランチ後)に勉強の時間確保
・ランチ中は可能な限り、海外ドラマかYouTube(英語のもの)
・趣味のインプットをすべて英語でやる
理由はだいたいこのあたり。
根っこにあるのは、毎日できるだけ規則正しく生活すること。
そしてPEANUTS(スヌーピー)も、ちょっとずつ見てる。可愛くて癒されます…ちなみに子供向けのアニメですが、普通に聞き取れない時たくさんあります…
14ヶ月目の振り返り(2021年1月)
引き続き、発音にフォーカスしてやっていきます。
毎日の記録は、Twitterアカウント@english1000hにて更新しています。
英語1000時間を、プロの力を借りてやる
1000時間の英語学習を、私は独学でやってますが、すでに述べた通りプロのコーチの力を借りてやるという手もあります。
「トライズ」というスクールは、まさに1000時間というのを掲げてやっているスクール。
ちなみに私は2年を目処でやってますが、トライズでは1年で1000時間やります。
その分、1日1日の負荷がかかりますが、早く上達できる、と。
ただ独学と違い、お金もかかってきます。
しかし、「独学だと、途中で挫折する自分の姿が見える…」という場合は、お金かけてでも利用した方が、英語をマスターする可能性は高まるかもしれません。
独学は大変そう…と感じたら、こういった別の方法も検討しましょう。