【第二言語習得論の本】インプットの大切さと、効果的な勉強方法がわかる一冊

第二言語習得 本

お悩み

第二言語習得に関する本で、イイ本ないかな〜?

って探していますか?

もしかしたらあなたは、今の自分の英語学習方法に不安を感じているのかもしれません。

そして、科学的に「正しい」学習方法を知りたい、と考えているのではないでしょうか?

もし、まさにそんな状況なら、白井 恭弘さんの「外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か」という一冊は、オススメです。

この本を読めば、第二言語(英語)の習得に関する、さまざまな知識を学ぶことができます。

さらには、第二言語習得の研究者が提案する効果的な学習方法まで、知ることができます。

しかし、内容がちょっと難しそうだなーって思うかもしれません。

私自身も、読む前はそう思ってましたが、全体的に易しい文章で書かれているため、私のような凡人でも読み通せました。

maLuco

英語学習に関して、色々スッキリしたとともに、今後やるべき勉強が見えてきました。
MEMO
特に、現状アウトプット中心の勉強スタイルになっている人には、おすすめの本です。

ということで、この記事では、この本から学んだ、

  1. インプットが超大事(アウトプットよりも)という話
  2. 効果的な英語学習方法

以上の2点を中心に、ご紹介していきます。

第二言語習得論の本から学ぶ、インプットの重要性

第二言語習得 インプット

まずは、1点目、インプットの重要性についての話です。

私はもともと、どちらかというと、アウトプット重視派でした。

というのも、スピーキングを一番伸ばしたいと考えていたからです。

「英語の本を読んだり、そういったインプットをたくさんやるより、話す練習をたくさんした方が、早く話せるようになるのでは?」

と、考えてたんですね。

…しかし、どうやら間違ってたようです。

アウトプットは確かに大事。しかし、言語能力を伸ばすには、インプットはさらに大事。

ということです。

まあ確かに、冷静に考えると、これ当たり前ですよね…

だって、アウトプットは、インプットしたもの以上のものは出てこないですもんね…

maLuco

どうりで最近伸び悩んでいたわけだ…
MEMO
日本人はインプット過多の人が多いという意見もありますが、最近だとオンライン英会話や英文添削サービス、チャットなど、アウトプットできるツールが山ほどあるので、逆に、アウトプット過多になっている英語学習者、多いんじゃないでしょうか。

なぜ、アウトプットよりもインプットが重要なのか?

インプットがアウトプットより大事なことは、直感的に理解できるはずです。

しかし、その根拠も、知りたくなってきませんか?

もちろん、この本、「外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か」では、その根拠も教えてくれます。

インプット仮説

第二言語習得 インプット仮説

まず、そもそも、言語習得研究の世界には、スティーブン・クラシェンという人が主張した、「インプット仮説」というものがあります。

これは、言語習得は、母語も外国語も言語内容を理解することによってのみおこる、というもの。

つまり、インプットによってのみ、言語は習得されるって話です。

わりと極端に感じてしまう仮説ですが、根拠はいくつもあります。

インプット仮説の根拠2つ

ここでは、2つ見ていきましょう。

根拠①アウトプットなしで、完全な文章を話し始める子供がいる

まず、1つ目の話は、子供の話。

一般的に子供というのは、カタコトな言葉を話しながら、ちょっとずつちょっとずつ完全な文章を話せるようになっていきますよね。

しかし、どうやらこの世界には、「なかなか話し始めなかったのに、話し始めたら完全な正しい文を話す子供」というのが、多数いるらしいのです。

そういった子供は、アウトプットの練習をすることなく、アウトプットできるようになったということになりますよね。

ちなみに親の話を聞いたりっていう、インプットはしてる前提です。

これはつまり、アウトプットは不要で、インプットだけで十分ってことなんじゃないの?ということになりますよね。

根拠②インプット重視の授業の方が、生徒のアウトプット能力が伸びた

2つ目。

「聴解優先教授法」というインプットを重視した外国語教授法が、非常に優れた効果を上げているからです。

「授業の7割が聴く活動、2割が話す活動、1割が読み書き」という授業を受けた生徒の方が、口頭練習を中心とした教授法で学習した学生より、聴く、読む能力が、3倍のスピードで習得され、話す力、書く力も劣らない結果が出た、と。

また、これは別の例ですが、アメリカ国防総省外国語学校で行われた、ロシア語学習の実験でもそういった話がありました。

12週のうち、最初の4週はディクテーション(インプット)などだけやらせて、学期の後半から話す練習をしたグループと、最初から話す練習をしていたグループを比較した際に、前者の方が、話す能力が優れていたと。

どちらも、インプットを重視した方が、結果として良かったということですね。

インプットだけでは、不十分

ってことで、インプット仮説には根拠があり、かなり信憑性があります。

しかし、それに対抗するように、「インプットだけでは不十分である」と主張する意見が出てきます。

その根拠となる話は、例えばこんなケース。

ある両親は、聴覚障害で言葉が話せず、親同士では手話の会話があったものの、子供には手話で話しかけませんでした。

なので、その子供は、テレビから言語を習得していた、と。

で、3歳9ヶ月で発見された時、その子の言語能力は、話させるとかなり不自然だった。

つまり、テレビをずっと見ている(インプット)だけでは、言語能力は発達しないという話です。

結局、どういうこと?

第二言語習得 インプットとアウトプット

え、じゃあなんなの?結局どっち?

そう戸惑いますよね。

第二言語習得研究の出した答えは、以下です。

言語能力の発達に必要なのは、

「インプット」+「アウトプットの必要性」

である、と。

第二言語習得論からの答えは、「インプット」+「アウトプットの必要性」

これは一体どういうことでしょうか?

特に、「アウトプットの必要性」って何?って感じですよね。

ここで、先ほど例に出した、突然、完全な文で話し始めた子供のことを思い出してみてください。

彼らの頭の中って、どうなっていたんでしょうか?

彼らは、おそらく、言葉は発しないけど、頭の中で言葉をしゃべっていたのではないか、と考えられています。

つまり、頭の中だけで、喋るリハーサルをしてたんじゃないかと。

一方、テレビを見てただけの子は、このリハーサルをしてなかったのではと。なぜなら話す必要性がなかったから。

ということで、アウトプットそのものというより、アウトプットの必要性(話す必要性、書く必要性)が大事なんだ!と。

なので、言語習得に必要なのは、

インプット+アウトプットの必要性ということになるわけです。

アウトプットの必要性を作り出すには?

第二言語習得 アウトプット

でも、日本で普通に暮らしている場合、アウトプットの必要性がない人がほとんどですよね。

どうすれば、その話す必要性は作り出せるのでしょうか?

結局のところ、話す必要性だったり、書く必要性が生まれる状況を、私たちは意図的に作り出さないといけません。

maLuco

アウトプットの機会がない限り、頭のなかでリハーサルをするってかなり難しいと思うので。

なので、オンライン英会話だったりチャットだったりやった方がいいんですね。

例えば、

  • オンライン英会話
  • 英文添削
  • 外国人とのチャット
  • 独り言をテープに録音
  • 日記
  • ブログ、SNS

など、なんでもいいですが、とにかく英語で何かを伝える機会を持ちましょう。

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アウトプットそのものは、言語能力の向上には繋がらない?

改めて、アウトプット中心になってる人は要注意ですが、

アウトプットそのものが言語能力の向上につながったという研究結果は出ていないようです。

十分なインプットなしにアウトプットばっかやっても上達しないので、これは本当に忘れないようにしましょう。

maLuco

私も、肝に命じます!

第二言語習得論の本が教えてくれる、効果的な学習方法とは?

第二言語習得 本 勉強方法

ここまでみてきた通り、英語学習には、大量のインプットと、アウトプット(の必要性)が必要です。

では、具体的にはどんな勉強だと、効果が上がるのでしょうか?

本書に載っていた方法を、一部ご紹介します。

インプットに関する勉強方法

まず、インプットに関して。

大きなポイントは、3つ。

①自が「興味」あるものを、素材にする

まず1つ目は、「自分の興味がある内容のものにする」です。

なぜかというと、興味がある分野であれば、内容を理解しようと頑張れるし、例えば、分からない単語があっても推測しやすいし、頭に入ってきやすいからです。

maLuco

確かに、私の場合だと、好きな音楽に関する英文とかだと、わからない単語が出てきても、推測しやすい気がする・

ということで、インプットの素材を適当に選ぶのは、やめましょう。

②自分が「理解できる」ものを、素材にする

次、2つ目は「自分が理解できるものにする」です。

なぜかというと、インプットは、理解して初めて、言語能力の発達につながるから。

なので実は、文法構造まで処理する、ということも大事なんだそうです。

ということで、せめて8割くらいは理解できるものを、インプット素材に使いましょう。

MEMO
また、何かをリスニングする場合は、テキスト素材も手元に用意しておいたほうが、「聞く→テキストで確認、ちゃんと理解→もう一回聞く」というサイクルが可能なので、オススメとのこと。

③大量にインプットする

最後、3つ目。

インプットは大量にやることが大事、というもの。

なぜ大事かというと、大量の英文を聞いたり読んだりして理解することで、その言語の予測文法が身につくからです。

どういうことかというと、例えば、英語がある程度できると、「John gave me…」と聞いたら、その後に続くものは「名詞」で「プレゼント」あたりかなって、予測つきますよね。

この予測ができる能力は、大量のインプットがないと身につきません。

maLuco

私たちが日本語をインプットする時もそうですよね。文字を読むときも、人の話を聞くときも、スピーディーに予測しながらインプットしています。

はい、ということで以上が、大きなポイント3つです。

その他、インプットに関して

また、本書に乗っていたインプットに関して、これはイイなと思ったものがあったので、あと以下4点だけ書いていきます。

・コミュニケーションストラテジーを身につける
→「well」とか「you know」とか「let me see」といったフレーズを使うことで、時間を稼げるため、コミュニケーションを円滑にできる。
・頻出フレーズは、暗記しちゃう
→日常言語は、かなりの部分が「頻出フレーズ」で成り立っているため、覚えちゃった方が効率的。単文よりも、なるべくダイアローグで覚える。
・単語は、文脈の中で覚える
→文脈の中でインプットした方が、前後にくるどんな単語がくるかとか、文法的情報とかも同時に覚えられるから。
・発音に関して
→子音母音より、イントネーションとかリズムの方が重要。そっちをちゃんとやってもらった方が、ネイティブは聞き取りやすいらしい。
→完璧な発音を身につけるのは、ほぼ無理。
→発音の練習方法は、意味を理解してるテキストを、発音、リズム、イントネーションなどできるだけ正確に真似て、なんどもリピートするのが良い。もしくはシャドーイング。

アウトプットに関して

続きまして、アウトプットに関して。

アウトプットに関しては、ズバリ、毎日少しずつでもやるべき、とのことです。

やはりインプットだけでは、インプットそのものの効果が上がらないからってことですよね。

つまり、インプットの質を高めるために、アウトプットをすると。

内容に関しては、すで述べたように、いろんな手段がありますね。

ちなみに、余裕があれば、正しい文法を使うよう心がけましょう。

maLuco

とはいえ、気を使いすぎてもツライと思うので、そこはバランスを見つつですね。特に初心者の場合は。

第二言語習得論の本まとめ

以上、「外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か」で学んだ、

  1. インプットはアウトプットよりも重要
  2. 効果的な勉強方法
を見てきました。

ちなみに、この本には、今回紹介しなかったのですが、

  • 英語と日本語の、違い
  • 英語を学ぶのに、適切な年齢はあるのか
  • 英語を学ぶのに、向いてる人、向いてない人はいるのか

といったようなトピックも、満載です。

詳しく知りたい方は、ぜひ読んでみてくださいね。

楽しく、かつ、正しく、英語学習を進めていきましょー!